印刷豆知識

用紙について

一般的な印刷用紙は大まかに分類すると、以下の3種になります。

各種用紙について

  • ▶︎ 非塗工紙とは

    非塗工紙はパルプに添加剤を加えて抄紙したもので原紙となります。上質紙の代表的な物にコピー用紙が有ります。上質紙に色を付けた色上質紙が有り沢山の種類の色が有ります。この紙に印刷すると、インキが繊維に染み込み光沢が無く色の沈んだ印刷物になります。カラー印刷ではコート紙と違った色合い・風合いになります。

  • ▶︎ 微塗工紙とは

    微塗工紙は折り込みチラシや雑誌等で使われています。非塗工紙よりも光沢が出ます。アート紙・コート紙と比べ塗工が少ない分価格が安くなりますが、印刷の仕上がりは若干落ちます。

  • ▶︎ 塗工紙とは

    塗工紙の代表的な紙がアート紙・コート紙・マットコート紙になります。カタログやパンフレット・ポスター等に使われています。アート紙はコート紙よりも塗工が多く価格も高く高級な印刷物に使われています。マットコート紙は塗工の表面を粗くして光沢を抑えて有り、反射が無い分目に優しい印象を受けます。ただし、表面が細かなやすり状になっている為、完全に乾燥しないと裏付きやコスレが出やすい紙です。

印刷について

印刷について

当社では平台印刷機4台、オフセット輪転機4台
合せて8台の印刷機を製品の用途、ロットに合せて使い分けています。

平台印刷機

シート状に断裁された紙に印刷する印刷機です。印刷できる用紙の最大寸法は菊全判(636mm×939mm)で、最大で620mm×930mmまで印刷が可能です。主に小ロットの印刷を行い、いろいろな種類の用紙に対応します。

オフセット輪転機

ロール状に巻いた紙に印刷する印刷機です。平台よりも高速で印刷でき、大量の印刷物に向いています。乾燥装置が付属しているので、印刷して直ぐに断裁などの加工ができます。
当社には3種類のサイズのオフセット輪転機(オフリン)があります。

  • ▶︎ B3オフリン

    B3オフリン

    チラシの印刷を専門に行っています。紙幅383mm・407mmの紙に印刷し273mm又は546mmにカットしてB4・B3二つ折りのチラシの印刷ができます。

  • ▶︎ B2オフリン

    B2オフリン

    紙幅765mm・813mm・880mmに対応し、546mmでカットします。チラシはB4シート・B3二つ折り・B2四つ折り・B2シート出しで印刷出来ます。この他にもパンフレット・フリーペーパー等の頁物の折り出しが可能でB5/8頁・16頁に印刷後折り出す事が出来ます。

  • ▶︎ A1オフリン

    A1オフリン

    紙幅880mm・939mm・970mmに対応625mmでカットします。パンフレット・カタログ等の印刷をメインに行っています。A全シート出しからA4/16頁折りと他にも12頁・18頁等の変形サイズの折りも出来ます。

加工について

加工について

当社では印刷後の製本・加工を社内で一貫して生産しています。

断裁では、折り、中綴じの行程を知り尽くした断裁オペレータが製品の仕上がりをイメージしながら精度の高い断裁を行っています。

折り行程は8台の折り機が稼働しています。少さなサイズから菊全サイズまで、折り方も二つ折りから三つ折り、四つ折り、DM折りなどこの他にも多様な折り方に対応しています。

当社の製本は中綴じに対応し、中綴じ以外の無線綴じ・上製本は協力会社と綿密に打ち合わせしながら生産する体制ができています。また、DM等、可変情報の印字から封筒に封入・封緘して郵便局出しまでを一貫して行っており、プライバシーマークを取得し、お客様から頂いた情報を外部に漏らさない体制ができています。

当社ではデザイン・制作から印刷、加工まで社内で一貫して生産する事で納期・コストの面でメリットを生み出しています。

折り方について

  • 2折
  • 3折
  • 4折
  • 2×3折
  • ジャバラ折(3山〜6山)
  • 16頁折

有線綴じ・無線綴じについて

有線綴じ

  • 平綴じ針金で綴じる
  • 中綴じ針金で綴じる
  • 糸かがり糸で綴じる



綴じ方が堅牢。 製本工程が簡単。高速で製本できる。
ノド元までページが開きやすく読みやすい。
開きやすく堅牢。
耐久性があり、最も優れた綴じ方。




開きが悪い。
ノド空き寸法を広く取らないといけない。
1ページ目の針金付近に負荷がかかり、破れたりする事がある。
ページ数が多く厚い本に向かない。
外側のページから内側のページになるにしたがい、左右の寸法が短くなる。(そのくらい短くなるか束見本を作って確認が必要)
生産速度が遅く、工程が多い。
コストが高くなる。

無線綴じ

無線綴じ 背を落として糊で固める アジロ綴じ 折りの段階で背の部分にアジロ刃を使いスリットを入れ、このスリットから糊を浸透させる。



糸かがりと比較して工程が少なく大量生産ができる。




開きにくい。
糊の種類によってバラ本になったり、背が割れる事がある(アジロ綴じは部分的につながっているのでバラ本にはなりにくい)。